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星の軌跡を撮る!ミラーレス一眼NEX-5Rで初挑戦してみた

前回の記事「鉄塔と星の軌跡」で載せた写真の撮り方を解説したいと思います。

NEX-5RNEX-6で星空の写真を撮ってみたい方の参考になれば幸いです。

 

比較明合成で星を撮ってみた

星は地球の自転により北極星を中心に回転していますので、長い露光時間では星がブレて写ってしまいます。 

僕の住んでいる大阪では空が明るいため星の動きを止めて撮るのは難易度が高く、赤道儀のない状態では綺麗な夜空は撮れません。

しかし赤道儀を使うと地上の風景が流れてしまうのであまり好きではありません。

地上の風景を入れつつ星を撮るために、比較明合成という方法で撮りました。

比較明合成はそもそも画像処理の方法であってカメラにそんなモードがあるわけではないんですけどね。

 

カメラ側でやることは簡単。下のような露光時間が10~30秒くらいの写真を撮ります。

これをなるべくインターバルを開けずに連射します。

f:id:shiny1793:20130803011952j:plain

 

連射した写真(ここでは120枚)をPC上で比較明合成すると下のようになります。

f:id:shiny1793:20130803011801j:plain

ゴミみたいな点しか写ってなかった写真が合成することで見違えます!

これは感動しました。興味がある方にはぜひ体感してもらいたいです。

 

 

では、今回撮った写真の詳しい撮影方法を解説していきます。

撮影機材

 カメラ:NEX-5R

 レンズ:SEL16F28&魚眼コンバーター

 三脚

の3点です。

 NEX-5Rには、「タイムラプス」アプリをインストールしています。

タイムラプスを使うことでリモコンの必要なしに連射することができます。

レンズは、地上の風景と空を同時に写すために魚眼(35mm換算15mm)を選びました。

 

撮影-1:セッティング

三脚にカメラを取り付けて構図を決めます。

撮り始めたら何十分もかかるので構図は慎重に決めます。

都会では地上付近の空は明るくて真上の空にしか星が見えないので、鉄塔の下から見上げる構図にしました。

 

撮影-2:カメラの設定

構図が決まったら、まずカメラの設定を以下のように変えます。

 ・長秒時ノイズリダクションをオフにする

 ・フォーカス:マニュアル(MF)

 ・ホワイトバランス太陽光もしくは電球

長秒時ノイズリダクションは必ずオフにしてください。でないと1枚撮影するたびにノイズリダクションの時間がかかるので連写できません。

NEX-5Rだとメニューのセットアップの中に設定項目があります。

ピントはMFにして無限遠に合わせる・・・のですがNEXシリーズのEマウントレンズはフォーカスリングが延々と回るようになっているので一発で無限遠にはできません。

できるだけ遠くにある光源でピントをあわせます。

ホワイトバランスは空の色が好みになるように設定します。市街地では街の灯りで赤っぽくなるので電球がおすすめ。

オートにすると連射しているあいだに勝手に変化するかもしれないのでやめておいたほうがいいと思います。

 

そして試し撮りをしながらカメラの設定を追い込んでいきます。

設定を変えながら撮ってみて、ISO感度、絞り、シャッタースピードを決めます。

設定を決める優先順位はISO感度>絞り>シャッタースピードです。

 

 ・ISO感度:写真に写る星の数が決まります。感度がたかいほど暗い星まで映りますがノイズが増えます。

 ・絞り:地上の風景にもピントがあうように絞り気味にします。

 ・シャッタースピード:最後に地上の風景が好みの明るさになるようにシャッタースピードを決めます。

 

今回は、ISO:1600、絞り:F8、シャッタースピード:15秒に設定しました。

 

撮影-3:タイムラプスの設定

 カメラの設定が決まったらタイムラプスを起動します。

f:id:shiny1793:20130810233101j:plain

「テーマセレクション」を選びます。

 

f:id:shiny1793:20130810233119j:plain

ISOや絞りが自由に設定できる「カスタム」を選び、右下のOPTIONを押します。

 

f:id:shiny1793:20130810233135j:plain

 ここで細かい設定をしていきます。

 ・記録方式:Still

 ・セルフタイマー:2秒

 ・撮影間隔:シャッタースピードと同じ時間にする(今回は15秒)

  ※撮影間隔を15秒にすると15秒経つたびにシャッターが切れます。シャッタースピードが15秒だとインターバル0秒で連射できることになる・・・と思いきやSDに記録する時間が必要なため実際には2秒くらい間隔が開いてしまいます。

 

 ・撮影枚数:星の軌跡をどれだけの長さにしたいかによって決まります。

      シャッタースピードが15秒だと1分間に4枚の写真になりますので、15分間撮りたければ60枚、30分なら120枚に設定します。画面の下に表示されている撮影時間を参考にしてください。

  ※ただし、インターバルが0秒でないので実際の撮影時間は少し伸びます。

 

「OK」を押してテーマセレクションに画面に戻ったらもう一度「OK」を押して撮影画面に入ります。

画面右下の「MENU」を押して撮影モードを「M」にします。

そして、試し撮りして決めたISO感度、絞り、シャッタースピードにします。

 

撮影-4:撮影開始!

これで設定は全て完了です。

カメラを動かさないようにそっとシャッターボタンを押します。

あとは設定した撮影枚数撮り終えるまで待ちます。

 

比較明合成

撮影が終わったら最後に比較明合成を行います。

比較明合成には「SiriusComp」を使います。非常に便利なフリーソフトです。

SiriusCompに撮影した画像を突っ込んでボタンを押すだけで合成した写真を作成してくれます。

(使い方の詳しい説明は公式サイトを見てください)

 

f:id:shiny1793:20130803011801j:plain

 星の軌跡を撮る手順はこれで以上です。 

反省点

今回はじめて比較明合成に挑戦してみての反省点。

 ・ISO感度が高すぎた。

  ⇛合成すると暗い星でも存在感が増します。結果、ちょっとごちゃごちゃした感じになってしまいました。もう少しISO感度を下げたほうが良かったです。

 

 ・撮影インターバルが0秒でなかった。

  ⇛シャッタースピードと撮影間隔を同じ秒数にしてもSDへの書き込み時間がとられることがわかりました。これについてはタイムラプスのアプリを使ってリモコン等の機材を省略している以上しかたないと思って妥協します。

 

長くなりましたがここまで読んでくださってありがとうございます。

まだ1回やってみただけなので間違いもあるかもしれませんが、これから比較明合成にチャレンジする方の参考になれば幸いです。

 

■関連記事(NEX-5Rで撮った星の写真)

▶比較明合成に初挑戦

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